- CRPSの素因減額についてご説明いたします
1. 素因減額
CRPSにおいては,発症の有無のみならず,仮に交通事故から発症したと認められても素因減額が認められるのではないかが問題となります。
素因減額とは,交通事故により発症した症状が,被害者が事故以前に有していた身体的精神的特徴にも起因していると認められる場合に,損害額のうちの何割かを減額するというものです。
CRPSを巡る裁判例でも,多くは素因減額は否定されていますが,まれに素因減額が認められるものもあり,その場合は損害額全額の2割ないし5割の減額となるようです。もっとも,CRPSを巡る裁判例で素因減額をしている事例はそれほど多くはないようです。
2. CRPS疑い事例も弁護士にご相談を
これまで述べてきたとおり,CRPSはその発症の有無の認定において困難な問題をはらんでおり,認定されるか否かが具体的な賠償額に大きく影響してきます。
また,素因減額の可否のような論点もあり,争いが生じた場合は訴訟となることも少なくありません。CRPSが疑われる交通事故事件も,できるだけ早期に弁護士が代理人として介入することが望ましいケースといえます。まずはお気軽にご相談ください。